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 発達障害を持つ息子との毎日。                                                      息子の成長を願い、望み、時には喜び、時には悲しみ、                                           それでもきっとたくさんの花を咲かせてくれると信じて過ごしている様子です。                                    私の愛すべき娘と息子との日々をご紹介します。(^∇^*)♪
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プロフィール
HN:
鈴蘭
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性別:
女性
職業:
介護福祉士
趣味:
娘と息子♪
自己紹介:
 発達障害の息子と共に歩む
母親です。
 毎日を楽しく過ごす事を
目標に頑張っています。^^
 それでもやっぱり楽しい
事ばかりではありません。
 時々グチもこぼしますが、
宜しくお願い致します。
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 この仕事を始めて早1年。
今の施設の前はデイ・サービスの施設にいたので、
基本的に自立が出来ている方が殆どで、
私のいた認知症のフロアも、70歳前後の方が
殆どでした。

 しかし今の施設は『有料老人ホーム』です。
いわゆる完全入居、完全介護が基本となり、
退居される方は殆どいらっしゃいません。

 先日、前のデイ・サービスでお世話をしていた
方が亡くなられたと、同僚からメールがきました。
末期の癌だとは知っていましたが、
まだ若い方でしたし、いつも笑顔で居られて、
その印象が強く、とてもショックを受けました。

 そして、先々週、先週と立て続けに、今の施設の
私の担当フロアのご入居様がお亡くなりになられました。
その前には私の担当外のフロアでもお一人亡くなられて
います。

 先週、お亡くなりになられた方は実に100歳以上。
大往生です。

 それでも私が入る以前から長くご入居されており、
少しずつ、力が無くなってきている事は私が見ても
明らかであり、特に今月に入ってからは衰弱が
激しかった方で、いつもその方の部屋の前を通る時、
名前を呼び、話しかけ『また後で来るね』と、言い続けて
来ました。

 生きること。

 自分では立てず、喋れず、見れず、食べれず、排泄できず、
それでもその方は生きておられました。
そして私も心の中では強く『生きて欲しい!』と、思っていました。

 しかし、100年以上頑張って生きてこられた方に
これ以上『頑張って!』とは言えませんでした。
その方は私なんかより、はるかに長く頑張り、
生きてこられた方です。

 痩せてしまった体、ミキサーでの食事、そして大量の投薬。
もしかして病院へ移せばあと数年は生きたかもしれません。
ですが、最後まで口から摂取し、日中も車椅子で他のご利用者様と
一緒の空間で過ごし、そして、本当に眠るように逝った方。
 生きることは何だろうという事を私はその方からしっかりと
学ばせて頂いた気がします。

 亡くなる前日(亡くなった当日は私はお仕事はお休みで、
訃報は休み明けに聞きました)10回以上、そのご入居者様の
お部屋に行き、『また来るね』と、その都度言っていた私でしたが、
帰る直前には『また来るね』とは言えませんでした。

 その時の私の休みは2連休の予定でした。
その間容態が急変するかもしれないという思いが私の中にあり、
一方的に『また来るね』とは言えなかったのです。
 そんな事を軽々しく言ってしまえば、この方はもしかして
苦しい思いで約束を果たそうとする律儀さを持っているのでは
ないか(実際には殆ど意識は無く、耳も聞こえていないのですが)
と、勝手に考えてしまい、しばらく寝顔を見た後で、
『お休みなさい』と、声をかけて部屋を後にしました。

 それがこの方にかけた最後の言葉であり、
最後に見たお姿でした。

 休み明け、真っ先にその方の居室に行き、施錠を解き、
空になったベッドの前で泣きました。
 本来、そんな事をしては他のご利用者様に見られた時に
察知されてしまう恐れがあるので、できない行動なのですが、
(ご入居者様が亡くなられた場合、他のご利用者様には
ショックを与えない為『退居された』と言う事になっています)
その時は朝食の時間で、皆さんはリビングにおられたので、
5分だけ、泣かせてもらい、その後はマスクをかけ、
赤くなった鼻を隠し、『花粉症』という事で、仕事をしました。

 生きること
 生きていること

 当たり前すぎてあまり考えない事ですが、
今の職場では毎日のように考える事です。
 そして、命の重みを痛感させられる仕事だと
自分の仕事に誇りと責任の重さを再確認しました。
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